引っ越しでお困りのあなた、知らなきゃ損する?転入届の提出方法とは?

引っ越しというといろいろな手続きが必要です。なかでも大事なのが「転入届」。転入届はいつどこにどのように出さないといけないのか詳しく解説します。

公開日: 2017年12月26日

転出届と転入届と転居届

通常、同じ市区町村内での引っ越しの場合は転居届が必要で、違う市区町村に引っ越す場合には、引っ越す前の市区町村で転出届を提出し、引っ越した後の市区町村で転入届を提出します。

ここでは、転入届に関する手続きを紹介していくので、転居届や転出届の情報が必要な方はそちらをご覧ください。


転入届を期限内に届けないとどうなってしまうの?


転入届は住民基本台帳法という法律で規定されています。その22条に

“転入をした者は、転入をした日から14日以内に、住所・氏名その他を転入先の市町村長に届け出なければならない”

ことが定められています。これが「転入届」です。


また、住民基本台帳法53条には、正当な理由がなくて第22条等の規定による届出をしない者は、5万円以下の過料に処せられることが規定されています。


つまり、14日以内に転入届を届け出ないと「5万円以下の過料」が課されてしまうのです。もちろん、14日を過ぎても転入届の提出はできますが、あまり長期間放置していたりすると過料の対象になります。


これは一種の罰金ではあるのですが、刑法で言う「罰金」やその軽量版である「科料」とは違います。「科料」と「過料」はどちらも「かりょう」と読みますが、科料は犯罪に対する罰として課されるもの、過料は行政的な手続きをきちんと行わなかった場合に課されるものです。もちろん、転入届を出さずに「過料」が課されてもいわゆる「前科」がつくわけではありません。


また、「5万円以下の過料」と言っても通常は5千円程度の過料になるようです。但し、簡易裁判所から通知が来ますし、もっと高額を請求される可能性もあるので速やかにきちんと転入届を出した方が良いでしょう。



転入届を提出する際の注意点をまとめて紹介


ただ、引っ越しをする時は、引っ越しの作業自体も大変ですが、そもそも引っ越しをする原因(新入学や転勤等)があるからでそちらの対応も忙しいわけです。転入届を自分で出しに行けない場合も多いでしょう。そうした場合、代理人や郵送でも良いのでしょうか?以下に詳しく説明します。



代理人による提出は委任状が必要


まず、転入届は原則的には本人が出します。同一世帯の場合、家族も出せます。例えば、夫婦なら奥さんが旦那さんの転入届を出すこともできます。同一世帯の家族全員分の転入届を世帯主がまとめて出しに行くこともできます。


ただ、引っ越し後の忙しいタイミングでは、これも難しい場合があります。そこで、同居の家族以外の代理人による転入届も可能です。


この代理人には原則的に誰でもなれます。


例えば、転入学の引っ越しであれば、実家の親御さんが代理人になってもよいですし、単身赴任の引っ越しであれば、転勤先の会社の事務の人が代理人になっても構いません。日本人の場合は基本的にそれ程問題ありませんが、外国人が国外から転入する場合は、言葉や法律の問題もあるので行政書士等の専門家に依頼した方が無難です。


いずれにしても、代理人による転入届提出の場合、「委任状」が必要です。


「委任状」と言っても難しいものではありません。代理人になる人の住所・氏名等と委任する人の住所・氏名等、委任事項を書いた書類です。特に様式は決められていません。下記は横浜市の例ですが、実際に転入届を出す転入先の市役所・区役所等のホームページ等で確認すると良いでしょう。

http://www.city.yokohama.lg.jp/shimin/madoguchi/koseki/ininjyou-ido.pdf



必要書類


必要書類としては以下のものがあります。


・窓口に来た方の本人確認書類

これは引っ越しをしてきた本人が転入届を出す場合はその本人の身分証明書です。代理人による場合は代理人の身分証明書も必要です(この場合、基本的に、本人分の身分証明書はコピーでもOK)。顔写真付きのものが必要になります。

例えば、運転免許証、パスポート、マイナンバーカード(個人番号カード)、写真付き住民基本台帳カードその他官公署が発行した免許証・許可証・資格証明書で本人の写真が貼付されたもの等です。顔写真付きの身分証明書がない場合等は、転入届を出す転入先の市区町村役場に事前に電話等で確認すると良いでしょう。


・前住所の市区町村で発行した転出証明書の原本

転入は転出とセットになっていますから、以前は転出証明書が必ず必要でした。但し、前住所でマイナンバーカードや住民基本台帳カードの交付を受けている場合、「マイナンバーカードまたは住民基本台帳カードによる転出届」を引越し前の市区町村役場に郵送または提出すれば、転出証明書は必要なくなりました。

この(マイナンバーカード・住基カード利用による)転出届は転出前または転出後14日以内に引越し前の市区町村役場に郵送または提出する必要があります。なお、マイナンバーカード・住基カードを持っている人が一人で転入する場合は特に問題ありませんが、それ以外の場合、原則通り転出証明書が必要になることもあります。事前に引越し前後の市区町村役場に電話等で確認した方が無難でしょう。


・代理人が転入届を出す場合は委任状も必要です(前項)。


・マイナンバーカードや住民基本台帳カードの交付を受けている場合は、それらも持っていきます。どちらもない場合は通知カードです。


・海外赴任の日本人等、日本人が国外の住所から国内に住所を移す場合は、パスポート (転入する家族が複数いる場合は全員分のパスポート)と戸籍全部事項証明(謄本)及び戸籍の附票の写しが必要になります。


・このほか、国民健康保険加入者の場合、市区町村で発行することになるので、その保険証が必要です。乳児医療証、後期高齢者医療被保険者証、介護保険証、年金手帳等も同様です。


・市町村役場によっては印鑑が必要な場合もあります。また、転入届以外の手続きで必要になる場合があります。認印で良いので印鑑を持っていくのが無難です。


・この他、特別永住者や外国人が国内から引っ越してきて転入する場合は、

在留カード、特別永住者証明書、外国人登録証明書(外国人住民の方)が必要ですし、

これらの方々が国外から引っ越してきて転入する場合は

パスポートがさらに必要になります。

また、外国人世帯主と外国人世帯員の場合は、家族関係を確認する書類が必要です。この場合、証明書原本は外国語の場合が多いので、それを日本語に翻訳した訳文とどういう人がそれを翻訳したのか(例えば、行政書士)を明らかにした文書を添付する必要があります。



届け出場所


転入届は引っ越し先の市区町村役場に提出します。戸籍課、市民課、住民戸籍課等、担当セクション名はいろいろです。



郵送による提出は可能?


転入届は郵送では提出できません。郵送で転入届を出せると勝手に住所を変更されてしまうおそれがあって危険だからです。このため、必ず本人かその家族または代理人が窓口に来て本人確認書類を提示する手続きになっています。

なお、転出届の場合は郵送可能です。転出しても住所がなくなるだけで、新しい住所ができるわけではないからです。但し、郵送の場合でも本人確認書類のコピー等を添付する必要があります。



土日に転入届の提出をすることは可能?


これは自治体によって様々です。一部の窓口を時間を短縮して開けていたり、休日でもサービスセンターが開いている自治体もある反面、休日は受け付けない市区町村役場もあります。なお、「マイナンバーカードまたは住民基本台帳カードによる転出届」を提出していた場合、午後5時以降や土日にはその確認ができません。その場合は、後日、再度窓口を訪れる必要があります。



引っ越し前に転入届を提出することは可能?


原則的に、転出してから転入するという流れになるので引っ越し前に転入届を提出することはできません。ただ、引っ越し先の市区町村役場で個別に新住所を確認しているわけではないので、引っ越しした後に転出届・転入届を提出することはあり得ます。

例えば、大学生が実家に住所を置いたまま(つまり、転出届・転入届を提出せずに)大学近く(例えば、都内)のアパートに仮に住んでおり、大学卒業後、その住所で本格的に暮らし始める場合もあります。この場合、アパートに暮らし始めた時点を基準に転出届・転入届を提出すると、転入をした日は数年前になってしまいますから転入から14日に転入届を提出しなければならないという規定に反することになり、過料を課せられてしまいます。引っ越しそのものは数年前でも、実際に本格的にそこで暮らし始めた時点を基準に転出届・転入届を提出するのが無難でしょう。



住民票を同時に交付してもらうと便利


住所が変更になると、様々な資格証明書等で住所変更手続きが必要になります。これらの手続きは市町村役場とは別の機関なので、通常、新たな住所での住民票の提出が必要となります。

例えば、運転免許証の場合、新住所を管轄する「警察署(運転免許課)・運転免許センター」で手続を行います。ここで、本籍地記載の新たな住所での住民票1通の提出が必要となります。運転免許証だけの場合は住民票1通ですが、他にも資格を有する場合等、住民票の提出が必要となる場合があるので、予め必要な住民票を調べて必要な枚数を交付してもらうと便利です。

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